予防接種
予防接種について
0才児の予防接種は、1カ月健診を終わったら生後6週間から受けることのできるワクチンがありますのでご相談ください。
同時接種、単独接種などご都合に合わせて予定を組みます。
大切な子供を守るため、接種できる時期を忘れず受けることが重要です。
0才のときに受けるワクチン
定期接種:
ヒブワクチン 小児用肺炎球菌ワクチン 4種混合ワクチン
ロタウイルスワクチン B型肝炎ワクチン(日本脳炎ワクチン)
ヒブワクチン 小児用肺炎球菌ワクチン 4種混合ワクチン
ロタウイルスワクチン B型肝炎ワクチン(日本脳炎ワクチン)
1才になったら接種するワクチン
麻疹風疹混合(MR)ワクチン 1期
水痘ワクチン(1回目、3~6か月後に2回目)
おたふくかぜワクチン(1回目) (自費)
水痘ワクチン(1回目、3~6か月後に2回目)
おたふくかぜワクチン(1回目) (自費)
3才になったら接種するワクチン
日本脳炎ワクチン 1期 1回目
1~4週間おいて 2回目
この接種後おおむね1年 追加接種
(7才6か月を過ぎると公費では接種できません)
1~4週間おいて 2回目
この接種後おおむね1年 追加接種
(7才6か月を過ぎると公費では接種できません)
5才(年長)になったら接種するワクチン
麻疹風疹混合(MR)ワクチン 2期
おたふくかぜワクチン (2回目) (自費)
三種混合(DPT)ワクチン (自費)
おたふくかぜワクチン (2回目) (自費)
三種混合(DPT)ワクチン (自費)
9才になったら接種するワクチン
日本脳炎ワクチン 2期
12才(6年生)になったら接種するワクチン
二種混合(DT)ワクチン
ワクチン接種で防ぐことができる病気
ワクチン接種で防ぐことができる病気を vaccine preventable diseases:VPD といいます。疾患としては、麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜ、ポリオ、百日咳、破傷風、ジフテリア、日本脳炎などのよく知られている病気から、最近よく耳にするHib感染症、肺炎球菌感染症や成人で多くみられるA型肝炎、B型肝炎などがあります。嘔吐下痢症の原因のひとつであるロタウイルス感染症もあります。ワクチン接種をおこなえば絶対病気にかからないというわけではありませんが、接種した人の8割から9割は罹患せず、かかった人でも重症化しないという効果はあるため、ワクチンを接種して病気にかからないようにし、重篤な合併症で生命を失ったり後遺症を残さないようにすることが重要です。
日本脳炎
日本脳炎は日本脳炎ウイルスが引き起こす病気で、豚の体内で増殖したウイルスを蚊が媒介してヒトに感染し発症します。症状は発熱、頭痛、嘔吐に引き続きけいれんや意識障害などの症状を呈します。症状が発症した時には、すでに脳内でウイルスが増殖し神経細胞を破壊していますので治すころはできません。死亡率は20~25%で、生存しても運動麻痺や知的障害、失明など重い後遺症が残ります。現在日本(東京以西)の豚の大半にウイルスが存在しています。予防するためには日本脳炎ワクチンの接種が必須となります。
おたふくかぜ
おたふくかぜは、正式には流行性耳下腺炎といいます。耳下腺(ほぼ耳たぶの下)の腫れと痛みが主な症状です。発熱はない場合もあります。ウイルスが体に入って約3週間で症状があらわれます。特効薬はありません。主な合併症は髄膜炎(脳を包む膜が腫れ、頭痛、嘔吐、発熱などの症状)で、おたふくかぜ100人のなかで3-10人でおこります。知られていない合併症としては難聴があり、いったん発症すると回復しません。その他男性では精巣炎(25%)、女性では卵巣炎(5%)、乳房炎などの合併症があり、精巣炎では男性不妊を併発します。1回接種では4人に1人は予防できません。現在は2回接種が原則です。
B型肝炎
B型肝炎ウイルスは血液、尿、唾液、涙など存在し、それらを介して人から人へ感染します。成人に感染すると肝炎を発症してその後治癒することが大半ですが、新生児、乳幼児に感染すると、ウイルスが肝臓にすみついてしまいます。その場合には症状がほとんどなく、検査をして初めてわかります。この状態をキャリアといい、日本全体で感染している人は約150万人いて、その約1割は肝臓がんを発症するといわれています。このウイルスは感染力が強く、涙、唾液などからも感染します。このウイルスの感染を防ぐワクチンがB型肝炎ワクチンです。母親が感染している場合には、出生直後からの接種が必要になります。生後2ヶ月から接種可能で、初回接種から1ヶ月後と5-6ヶ月後の3回接種が必要です。
風疹
風疹(三日はしか)は、春先から初夏に最も多く発生し、感染後2-3週間で発熱、発疹、頸のリンパ節の腫れなどの症状がでます。合併症としては、血小板減少性紫斑病、脳炎などがあります。最大の問題は妊娠初期に感染すると、死産、流産の他、先天性風疹症候群(心臓病、難聴、白内障など)の赤ちゃんが生まれる可能性が高くなることです。妊娠可能な女性とそのまわりのすべての人にワクチンを接種し感染を防ぐことが重要です。またすでに妊娠されている方のご主人や同居家族にも積極的に接種して新しい命を守ってあげることが大切になります。ワクチンとしては、麻疹風疹混合(MR)ワクチンまたは風疹単独ワクチンがあります。
水痘
水痘は空気感染をするため、保育園などの比較的閉鎖的な空間では流行しやすい病気です。主に皮膚に水泡ができ約1週間で治癒しますが、脳炎や重症肺炎になる場合もあり、脳炎は後遺症は必発、肺炎は死亡率が高いといわれています。水痘にかかるとウイルスは一生体内に存在し、抵抗力が落ちたり高齢になると帯状疱疹という形で再度発症します。水痘ワクチンは、この帯状疱疹も予防できるワクチンです。現在は定期接種として2回接種で、初回接種から3~6か月に2回目の接種をおこないます。